お留守番のあいまに

GALLERY45-8はしばらくお休みします。10月上旬から、新たな展示を予定しております。詳細が決まり次第お知らせしますので、今後ともよろしくお願いいたします。

再び、今回の「不思議ないきもの ウミウシ」開催中のお留守番のあいまに読んだ本を書いておこう。


写真編集者―山岸章二へのオマージュ
 『カメラ毎日』編集者、山岸章二氏を、その後輩であり同誌最後の編集長だった西井一夫氏が描く。「写真編集者・山岸章二が亡くなって以降、日本にはほとんど写真編集者と言える人がいなくなった」という一文で始まる。『カメラ毎日』という雑誌、個性的な編集者が写真界を牽引していった時代のことが、少し分かった気がする。耳が痛い苦言も多い。新聞社という巨大組織の中に、個人の個性が際立つ雑誌があったのも今は遠い昔...なのかもしれない。


オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える
 あんなに話題になったのに、先輩Sさんに借りたので今ごろになって読んでみる。面白かった。


蟻の兵隊―日本兵2600人山西省残留の真相
 ずっと観たかったドキュメンタリー映画蟻の兵隊」を「中国映画の全貌2007」という映画祭で、ようやく観ることができた。その会場で迷わずこの本を購入した。この映画は、山西省に残留を余儀なくされた元日本兵がその真相を解明しようとする執念を描いたものだ。本の方は、映画で中心にすえられていた奥村和一氏をはじめとした元日本兵らが収集した資料、証言、映画監督の著者・池谷薫氏自身の取材により、史実を明らかにしようとしている。


海中顔面博覧会
 水中写真と言えば...中村征夫氏のこの写真集なのでは...と思い、ウミウシ写真展に合わせ、気分を出すために、書棚の奥の方から引っ張りだしてみる。写真展の間、何度も眺めて、愉快な気分になった。


藤原新也の動物記 (新潮文庫)
 藤原新也氏の本のなかで、これを薦めてくれた友人がいたのを思い出し、読んでみる。動物記だけど、実は人間を書いているのだと思ったりする。遠い国に現実逃避できそうな本だ。